ローヤルゼリーとロイヤルゼリーに違いはあるの?

ローヤルゼリーは、多くの健康効果と美容効果をもつ健康食品として人気を集めています。
商品の中には「ロイヤルゼリー」と表記されているものもあり、「ローヤルゼリー」と何か違いがあるのかと疑問に感じた人がいるかもしれません。
ローヤルゼリーとロイヤルゼリーは、表記が違うだけの同じものです。日本では「ローヤルゼリー」と表記するのが主流です。
ローヤルゼリーの名前の由来や、日本での呼び方について解説します。

ローヤルゼリーとロイヤルゼリーは表記が違うだけ

サプリメントなどには、「ローヤルゼリー」表記のものと「ロイヤルゼリー」の表記の2種類があります。これらは表記が違うだけの同じもので、日本ではローヤルゼリーの方が多く使用されています。

もともとの単語は、英語の「Royal jelly」です。2種類の表記の違いは、英語の発音をカタカナに変換する際に生じたものであり、カタカナ表記にする前の英単語は同じものです。

ローヤルゼリーの名前の由来

「Royal」には、「王室の・国王の・女王の」といった意味があります。王室の結婚式はロイヤルウエディングと呼ばれ、イギリス王室はロイヤルファミリーと呼ばれます。

ローヤルゼリーという名前がつけられたのは、ローヤルゼリーがミツバチの女王蜂専用の食料だからです。
卵や孵化した直後の段階では働き蜂と女王蜂の差はなく、全く同じ状態です。ところが、ローヤルゼリーを食べた幼虫は、体の大きさが通常の働き蜂の2-3倍、寿命が30-40倍もある女王蜂に成長します。
こうした女王蜂の成長に関わる重要な物質であることから、「女王のゼリー」を意味するローヤルゼリーという名前がつけられました。

名付けられたのは約200年前

ローヤルゼリーの名前がつけられたのは、今から約200年前のことです。
ローヤルゼリーの名付け親は、スイスの博物学者であるフランソワ・ユ-ベル(1750年-1831年)です。彼は若いうちに視力を失いましたが、助手の助けを借りてミツバチに関する詳細な研究を行いました。
ユーベルは著書『ミツバチの新観察』の中で「女王のゼリー」を意味する「ゼレーロワイヤル」という言葉を使用しています。この単語が英訳されて「ローヤルゼリー」と呼ばれるようになりました。

なお、これ以前には、ローヤルゼリーのことを「唾液蜜」と名付けたオランダの研究者もいました。この名前は、ローヤルゼリーが働き蜂の顎の咽頭腺などから分泌される物質であることから名付けられています。

ローヤルゼリーは日本で何と呼ばれていた?

日本では古くから養蜂が行われていましたが、養蜂の目的は専らハチミツであり、ローヤルゼリー単体での利用や研究は行われていませんでした。

日本の文献にローヤルゼリーが初めて登場するのは1889年(明治22年)のことです。明治・大正期の近代的な農学研究の先駆者である玉利喜造博士は、著書『養蜂改良説』において、ローヤルゼリーを「王家の舐物」という訳語で紹介しています。
また、1913年(大正2年)の徳田義信農学博士の著書『蜜蜂』では、ローヤルゼリーが「王乳」と呼ばれています。王乳は、現在もローヤルゼリーの別名として使用されている言葉です。

ローヤルゼリーは、1950年代以降にその効果が世界的に知られるようになり、日本でも1960年頃に輸入や計画生産が始まりました。その後、日本ではローヤルゼリーの消費量が急増し、現在の国民1人当たりのローヤルゼリー消費量は世界1位といわれています。
いつローヤルゼリーの呼び名が日本に定着したのかは不明ですが、ほかの英単語と同じく、訳語からカタカナ表記に自然と変化していったと考えられます。

日本ではローヤルゼリーの表記が主流

日本ではローヤルゼリーの表記が多いですが、ロイヤルゼリーでも間違いではありません。ロイヤルゼリーと表記されている商品も多数販売されています。
ただし、1979年に設立された日本の業界団体は「全国ローヤルゼリー公正取引協議会」という名前であり、ローヤルゼリーという呼び方が日本では一般的です。

まとめ

日本では「ローヤルゼリー」と「ロイヤルゼリー」の2種類の表記がされていますが、これらは表記が違うだけの同じものです。
ローヤルゼリーには「女王のゼリー」という意味があります。ミツバチの女王専用の食料であることから、約200年前に名付けられました。
日本では「王乳」などと呼ばれていましたが、いつしかカタカナ表記の呼び方が主流になり、現在は「ローヤルゼリー」が主に使用されています。